どうもローンイマイです。


今回、私がスイング用で無く中長期用かも?とポジョシンを持ってるネット銀行銘柄について説明してみます。

先日、本屋で投資雑誌の立ち読みをしてたんですが、NISAとiDeCoが始まるからなのか、大学生とかで投資やってる人が多いみたいですね。投資のサークルまであるようですし。

私が大学生の頃は、電話で売買する時代だったしバブル崩壊で株価はボロボロだし、投資開始したのは、ネット証券が開始してからなんで、学生の頃に投資しよう何て考えすら無かったです。

理系でしたが、必須の実験は出席せざるを得ないから出てたくらいで、大学では何も勉強しなかったけど、それでもある種の狭さからは免れた気がします。

独学では知り得ない、様々な価値観が世の中にあると分かった時代でした。

でも、今の大学生とか情報が多いし、投資まで出来て いいなー って思います。

他人と比較する癖がある人、うまく行かない事を環境のせいにする人は、永遠に幸せにはなれないと分かってるんですが、それでも羨ましいなとは思います。



この記事は2023年6月4日(日)の朝に作成した記事です。
(古い情報になってる可能性がありますので、一応お断りです。)

スピード重視なんで、誤字脱字は、適当に読み替えて解釈して下さい。




情報交換できる仲間を募る目的で書いてますので、
・「真剣」にやってる「専業」の投資家の方
 または、
・専業では無くても、「真剣」に深く勉強してる兼業の投資家の方
 (一定のパフォーマンスは出してる事)
 かつ、
・「等価」で情報交換できるような方
は、ぜひ連絡下さい。

全てローンイマイの日記で、個人の見解ですので、紹介した銘柄は決して推奨では無いので投資は自己責任で行って下さい。

コメントの際は、投資暦、投資スタイル、具体的なポジションを持ってる銘柄を記載いただけると助かります。

参考に少しでもなったって方は感想をぜひお聞かせください。

何を書いたか後で分からなくなるので、目次としてまとめておきます。

<目次>
・日経平均だけ最高値更新
・エヌビディアの予想
・エヌビディア急騰 半導体の今後
・エヌビディア独走 AMD,インテル
・アドバンテスト急上昇理由
・ネット銀行 始動
・株価伸び悩みの理由
・成長エンジン BaaS
・金融システム提供メリット
・ネット銀行 成長と収益
・ネット銀行のファンダ
・BaaS業務提携
・通信と金融 米国状況
・金融とデジタル化




日経平均だけ最高値更新

さて5月は日経平均は2000円以上でビックリの上昇でした。

日経平均



上昇してるのは日経ETFと、大型、半導体大手で、中小型株の旧マザーズ銘柄は5月中旬までふつ~~に下落してました。また小型ほど下落してました。

マザーズ


私は大型株が中心な訳じゃないんで、中小型株では普通に100万円単位の損切もバンバンしてました。
リーマンには痛い額ですが、実力不足なんで仕方ないです。全ては自己責任です。

想定よりも下がった場合は、上がるまで待つ事はせずに損失を確定させちゃいます。

これは時間の機会損失を防ぐためなんで、1ヵ月単位でちゃんと利益を出す為には、何ヵ月間も上がるかも分からんような銘柄を塩漬けするんじゃなくて、損失を確定させて、そのエクイティを次の優位性がある銘柄にベットする事になります。

まあ損切した翌日に材料が出て急騰してるのを見て、クソほどムカついてましたが・・

銘柄に対する愛着というのは投資する上では良くないんで、なぜ失敗したかは分析はしますが、幾ら調査に時間かけても愛着は直ぐに捨てるようにしてます。


でも、5月月初の時点で、こうなる事が分かれば大型株中心に手がけたんですが、そんなのは分からないんで、仕方ないですね。

89年の日経平均が最高値を取った年も同様でETFだけ上昇して個別銘柄は下落してたようですね。
私は投資やってない時だから知りませんが。。

JPXの資料見ると、海外投資家が買い越しで、日本の投資家は売り越しなので、日経先物のロングってのは、基本足の短い資金なんですが、現物も割と買われてるんで、

今後日経平均が上昇するかどうかは、全て海外投資家次第って事なんで、メジャーSQを過ぎて、6月中旬以降も強いようであれば、本物なんでしょうね。

日経先物は32000円近くまで・・
日経平均先物


欧米と比べれば相対優位なんでしょうが・・EPSが上昇してる訳でも無いし私にはよく分かりません。




エヌビディアの予想

今回のエヌビディアの決算を読んだ方は、上昇予想を含めて、去年の夏頃から半導体銘柄の事は何度も何度も記事にしてるので、別にいいですかね?

一応、簡単に触れますね。

去年の段階で、年初から半値以下になった
エヌビディア
の株価も戻ると記載したのも、

去年8月の段階で押し目で買うべきは、
エヌビディアとAMDと書いたのも、

AI、データセンター用のサーバーの需要
新型GPU(Graphics Processing Unit:画像処理装置)の「H100」の理由もちゃんと当たってたでしょ?


今回の決算でも、H100は入手困難なんで、旧型のA100までも売れてると。

エヌビディア躍進理由 '22/11/6記事
http://loanimai-bigbust.net/admin/20221106-invester79.html


エヌビディアの再成長の予想 '2/26記事
http://loanimai-bigbust.net/admin/20230226-invester95.html


ここまで上昇して始めて後講釈でメディアや胡散臭い投資まがいは 解説するんですが、株式投資においては、クソの役にも立ちません。

論理立ててファンダメンタルズを分析すれば、どこに優位性があるかは事前にちゃんと分かるんです。もちろんそれが株価とすぐに連動するとは限りませんけどね。


ただ、去年夏に半導体記事の全般を書いた段階では、たった8ヵ月で株価が前回21年10月高値を超えるとは予想しませんでした。

月足でのチャート
エヌビディア株価


2月に上記記事を書いた頃には、記事読んだ方はご存知のように、ChatGPTなどの生成AIは既に大フィーバー状態でした。

ここでは、もうエヌビディア含めてAIサーバー関連は買われまくってました。



エヌビディア急騰 半導体の今後

ただ、この5月決算以降のエヌビディア含めた半導体銘柄の高騰は、ショートカバー(空売りの買戻し)が、非常に大きいです。

エヌビディア株価-週足


S3パートナーズのデータによると、半導体株でのショートでの含み損は2兆5000億円を超えてるそうです。

半導体セクターは景気敏感で市況産業ってイメージが強いので、シリコンサイクルを読んで過去にロング・ショート戦略(買いと売り)のショート(空売り)で散々使われきました。

これは個人的な意見ですが、もうそれは過去の事で今後はそうならないのでは無いか・・・と考えてます。

生成AI、通信、自動運転はいう間でもなく、決算資料を見ると金融、ヘルスケアでもメチャAI需要が強い事が分かります。

各企業は、このAIを組み込まないと競争力にも影響するという経営判断だって事でしょうね。

エヌビディアのGPUは、超絶需要が強い上に、最小単価で旧型A100で180万円、新型H100で480万円なんだから、同じ数量でも単純計算しても売上は倍になる上に粗利も上がってるんだから、いくらPER高くても利益の変化率が大きければPERが高いのは当然だし、利上げ局面は基本もう終わってるんだし、そこまで心配ないのかなと。

GAFAMの決算見ても、データセンター投資は拡大させるつもりらしいし、

ほんと・・「データセンター向けAIの半導体」需要は今後何年もひたすら右肩上りになるのでは?とすら個人的に思えてきてます。


マイクロソフトが、Microsoft365アプリに Copilot(コーパイロット=副操縦士)という支援型AIを搭載しますが、巨大な高性能サーバーが絶対ですし、

これも2月頃に記事で詳細に記載しましたが、スマホからの常時接続での「大規模言語モデル」をやろうとすると、数十万人のユーザーが数十カ国で常時つなげて処理するには、アクセス数が跳ね上がるので、半端ないデータセンターが必要になります。

そういえば、Microsoft365アプリを6月1日の値上げ前に買おうと、3月頃からチェックしてたら・・・1年版のみで、365の永続版ってもう売ってねーじゃん。。。予告も無く知らないうちに廃止しやがって。。。




エヌビディア独走 AMD,インテル

エヌビディアの決算、ガイダンス、決算説明会の動画を見れば全部載ってるし、会見で言ってる事なんで詳細は省きますが、簡単に説明します。


あと、やっぱりインテルは相変わらずのダメダメ決算でしたね。。
22年の2~4Q赤字に、23年1Qはさらに赤字を広げてますし、もう引くレベルの赤字です。

インテル株価週足


インテル4っていう7ナノラインを立ち上げて、メテオレイクというデスクトップ用のCPUを今年の後半に出すんですが、パソコン市場は変わらず悪いんでこれで回復するかは正直分かりません。

インテルの決算説明じゃ細かく言って無いんですが、サーバー用のサファイア・ラピッズのローンチは成功だったんでしょうね。

インテルの欠点は一般顧客向けが多いんで、そこが減退してるから全体として悪くなっちゃいます。

エヌビディアのガイダンス見て、聞いたらインテルはやっぱ「AIデータセンター」では、今のままでは将来はダメですね。。

インテルも来期になれば黒字化する気がしますが、
安全にヘッジをかけて投資したい方は、エヌビディア or AMDのロング、インテルのショートのペアトレードで良い気がします。

ペアトレード ヘッジファンドご用達テクニック
http://loanimai-bigbust.net/admin/20221218-invester88.html


詳細はエヌビディアの決算説明を見て欲しいんですが、

従来GPUは、AIのディープラーニング(学習用)に使ってきて、
翻訳などの予測をやる推論は、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)を使ってきたんですが、

GPUでもう推論まで出来ると言い始めたんで、AIサーバーの中のCPUの個数が減って、GPUが増える事になるんだからね。


データセンター用のGPUでは、エヌビディアのほぼ独占状態ですが、この独走を追うのがAMD(アドバンテストマイクロデバイス)です。

AMD株価週足


今年後半にリリース予定の
次世代データセンター向けチップのAPU(※)

Instinct MI300

がAMDの鍵になります。

(※)Accelerated Processing Unit
CPUとGPUが1チップになったもの

報道ベースだと、MI300をマイクロソフトが研究開発をバックアップしてると、そうなるとマイクロソフトの巨大データセンターでこのMI300を試験的に動かしてテストする事になるんで、信頼感が出てスムーズにローンチできるだろうし、その観測もでるはずです。

AMDによると、性能的には、エヌビディアのH100に匹敵するそうなので、ホントにその性能が出て好評であれば将来シェアを食える可能性が出てきます。

AMDは恐らく今期前半は下方修正な気がしますが、MI300で来期になれば回復する気がしますね。まあ先の情報が見えてるだけに、株価的には底堅い可能性がありますね。

スーパーマイクロコンピュータの決算によると、現在(23年4月段階)ではインテルはサーバー用のサファイア・ラピッズ、AMDのGenoa、エヌビディアのH100搭載の新型サーバー需要が強いようですが、

あとは、これがMI300が市場に出たらどうなるか?です。
分かるのは来年ですがね。



アドバンテスト急上昇理由

アドバンテストは5月の月間で70%近く上昇してるんですが、去年の11月くらいの段階では私は買うべきでは無いと判断してました。

アドバンテスト


決算でも、実際4-6月期の決算見通しも悪く、7~9月期から緩やかに回復ですが、24年3月期は2桁の減収減益も見通しです。(幾らなんでも弱気過ぎるガイダンスな気がしますが・・・)

アドバンテストの社長は、来年になったらAI関連の半導体の話が出てくるのでは・・とか話してたんですが、既に出てるだろ?と。

去年買うべきでは無いとの判断は途中から考えが誤ってるのに気づきました。

それは、過去もそうなんですが、半導体銘柄は一番好調な決算を出した頃に株価は下落していきます。
実際、その後はドンドン決算が悪くなり、株価の予想通りだった事が分かります。

逆に絶不調の決算を出した頃に、逆の理由で上昇していきます。

今期の業績が連動する訳では無い、機械セクター、半導体セクターの株価の動きを読むのが投資初心者の方には難しいところです。

アドバンテスト 半導体テスト工程の企業
http://loanimai-bigbust.net/admin/20220821-invester70.html

エヌビディアのGPUの詳細を知ってると、アドバンテストが急上昇する!と判断するんですが、知らない方も多いかと思うので簡単に説明すると、

H100のようなAI向けの高性能GPUなんですが、CPUと比べて遥かに検査が難しく、テスト時間がずっとかかると言われてます。

それはH100のGPUはチップサイズが大きくて、内部の設計構造が非常に複雑だからなんですが、アドバンテストの検査装置でも高額なSoCテスター(※)で1台1.5~2億円くらいするものを沢山使います。

(※)System on Chip
一つの半導体チップの上に様々な集積回路、システムを載せたもの(=非メモリ)のテスター
もう1つは、メモリテスター

要は高性能GPUが大量投入されると、高価格帯のアドバンテストの検査装置の需要がモロに必要になるんで、

以前の記事にも書きましたが、
最終顧客は、TSMCで、オーサット(osat)という後工程の専門業者が、テスト工程の企業に発注をかけるんで、この発注が増えるのは間違い無いです。

TSMCによると7-9月期で回復する予想です。

投資は自己責任でやって欲しいですが、アドバンテストの減益幅は小さくなって上方修正ってのは、ロジカルに計算すれば、24年3月までのどこかで発生すると考えるのが普通です。(ハズレても知ったこちゃ無いですが。。)

マイクロソフトの決算や、ほかのAI関連銘柄に触れると終わらないので、
米国株だと、イーライリリーなんかも話し出すと全く終わらなくなるので、
ここで米国関連、半導体関連は一旦止めます。


ごく簡単に触れるつもりが、、ちょい長くなりました。
では、本題に。





ネット銀行 始動

いつも情報のやり取りをしてる○○億円投資家Aさんと情報交換してると、

その銘柄はスイング用?中長期用?と聞かると、

この銘柄は長期投資に向いてるますよーと。
伝えたのが 上場初日から売買をしてた銘柄

3月末に国内初のネット銀行として上場した
住信SBIネット銀行

4月に上場した
楽天銀行

フィンテックに強みをもつネット銀行が相次いで上場しました。

よく耳にすると思いますが、フィンテック(FinTech)っ言葉を簡単に説明すると、

・Finance (ファイナス)
  決済、送金、資産運用など

・Technology(テクノロジー)
 インターネット、スマホ、ブロックチェーンなど

を組合せた造語で、モバイル決済、経理支援、家計簿アプリ、仮想通貨などです。

普通の銀行のくくりで、これらネット銀行銘柄、そして今後上場するかも知れないネット銀行を一緒にすると完全に判断を見誤ります。
通常の銀行とは経費率(※)から全く違います。

(※)粗利益に対する経費の割合
メガバンクで60~80%
SBI銀行で50%以内

SBI銀行の社長も言ってますが、「テック企業」だと。
社員構成からして通常の銀行と全く違って、正社員の半数はシステム開発などに従事します。

住宅ローンも審査をほとんどAIで完結させて審査、貸倒費用も削減するし、維持費のかかる直営の支店も持ちません。

住信SBI銀行 PER10倍,PBR1.8倍 時価総額2380億円
住信SBI-株探1

住信SBI-株探2



楽天銀行 PER10.4 PBR1.5 時価総額3280億円
楽天銀行-株探

楽天銀行-株探2


完全に私見であるという前置きをしますが、コスト競争力は、他の地銀とは全く違います。

経常利益率、ROEで
楽天銀行 :33%/14.8
住信SBI:30%/17.7

三菱UFJ:11~25%/6.5~7.5
ゆうちょ銀: 22%/3.4
みずほFJ: 14%/6.6

地銀になると、ROEがもっと低いです。


ビルゲイツが25年以上前に
「Banking is necessary, but banks are not. 」
銀行機能は必要なんだけども、銀行は必ずしも要らない

という格言を言っていて、それが世界的には現実化してきてます。

既存の銀行は、この5~10年で街中に看板のある銀行の支店は、相当数減る流れだし、去年でも全国の地方銀行の店舗の廃店数は過去最多です。

銀行支店のような店舗中心で顧客との接点はすでに縮小期に入っています。




株価伸び悩みの理由



住信SBI


楽天銀行


特に楽天銀行が株価が伸び悩んでるんですが、

1つは、言うまでも無く3月に起きた米国発の金融不安があり
楽天銀行のIPOも当初の仮条件は1630~1960円だったのが、金融不安から価格を1400円に下げた経緯があります。

楽天銀行は、親会社である楽天グループが通信事業で苦戦している為に、その苦境が楽天銀行に波及しないのかという懸念があり上値が抑えられてるんですが、

ポテンシャルを考えると流石に今の株価は成長性を考えたら安いのでは。。と個人的には思っております。

ただ、楽天Gが公募増資をして、希薄化して株価が下落しましたので、

同様に楽天銀行の希薄化の懸念については、永井社長は
「27年3月期までの成長シナリオを実現するために必要な資本の調達は今回の公募増資でできた。現行計画では27年3月まで必要ない。その先にする可能性はゼロではない」
と話してます。

また楽天Gとは経営面で独立性は維持すると話してます。

ただ、ネット銀行の多くは、地銀のように米債券を多く抱えてる訳でも無いし、今後2、3年のスパンで考えれば、来年の春闘で賃上げされれば、十分にゼロ金利解除も検討されるんだし追い風になるし、また金融不安がいつまでも続く訳じゃありません。




成長エンジン BaaS

我々がECサイトを使って物を頼んだ後に
銀行に銀行振込に行って、振込を確認したら、
ECサイトは物を送る
・・・って事を最近はやらないです。

でも、少し前はこの面倒な作業が当たり前だったんです。

言葉は聞いた事がある人も多いかも知れませんが、この面倒な作業を無くしたのが、

BaaS
(Banking as a Serive バンキング・アズ・ア・サービス)
です。

ごく簡単に言うと「金融機能提供」の事です。

イメージとしては、

============================
金融機関
 ↓①金融機能提供
事業会社
 ↓②金融機能を組み込んだサービス
生活者
============================
だとして、

BaaSは、
銀行が提供する金融サービス(①)をアプリを介して
自社のサービスに組み込む事(②)で、
事業会社でも銀行サービスを始められるって仕組みです。

特にネット銀行は、テクノロジー企業にシフトしていて、この上記イメージの基盤を提供してます。

BaaSは成長していく分野であると個人的に考えています。

経済取引がある時に、その中で融資とか決済の機能を入れてしまい、利便性が急速に高めて専用の口座を持てる機能がBaaSであって、

事業者が自前で銀行を持とうとすると、銀行免許の取得や金融サービスの開発をすると、100億円以上かかってしまうので、BaaSにシステム利用料を支払えば、自社アプリに銀行口座の開設や融資、カード決済の機能も搭載できるので、こちらを利用する方が遥かに安い選択肢になります。



金融システム提供メリット

住信SBI上場の前に、目論見書を含めて色々調べてたんですが、

BaaSで機能を提供して口座数に応じて手数料を受けとれる上に、提供企業が抱える顧客網にアクセスして金融サービスを提供する機会を得る事ができて、

住信SBIの顧客には、野村不動産、オープンハウスの不動産会社もあって、これは住宅ローン利用促進を念頭においてます。

今年1月からは、銀行の顧客情報から顧客ごとに応じた広告も表示して、金融とテクノロジーを合わせた金融テック企業として成長をする目論見です。





ネット銀行 成長と収益

ネット銀行はこの2、3年の伸びが特に凄くて、2023年末での主要6行合計の預金残高は29兆円で、5年前の倍です
楽天銀行であれば、5年前から4倍になってます。


2023.05.31 - ネット銀行預金5年で2倍-図1

2023.05.31 - ネット銀行預金5年で2倍-図2


純利益は楽天銀行、大和ネクスト銀行で前期から40%増で、他行も10~20%増の2桁成長で、預金伸び率は11%増、メガバンク・地銀などの預金伸び率は3%なので、全く比較になりません。

この伸びは、ネット銀行を使うと手数料も安いし、取引で得られるポイントを考慮するとメガバンクの100~200倍の金利水準になりますし、

ネット銀行の利益4割は個人向けの融資で、預金の運用は一番大きいのは利益の高い住宅ローンで、他にも投資用の不動産の融資などです。

住信SBIは住宅ローン市場の6%を超えていて、大手銀行含めてトップクラスです。
AI審査を駆使する事で25年3月期には10%を目標としてます。

住信SBI-住宅ローン成長1

住信SBI-住宅ローン成長2

住信SBIの社長の会見では、
テクノロジー投資は徹底的にしていき、ブロックチェーンや次世代インターネットのWeb3の世界で力を発揮すると。
収益化は、基本はBaaSの提供で定額利用料をもらうビジネスモデルにすると。
フィービジネスで顧客が利用が増えるほど収益が積み重ねるビジネスモデルにしていき、銀行業からテクノロジー企業にシフトしてくと。



ネット銀行のファンダ

楽天銀行は、口座数で1373万で、ちょっと驚きなのは、そのうち給与受取のメイン口座が31%だから420万以上の口座も占めるそうです。

日本人は3割がインターネットバンキングをしていると言われるので、日本人の中でもデジタルリテラシーが高い人の1割をすでに抑えていて、中期経営計画で5年程度で20兆円の預金を集めると言ってるので、横浜銀行の上にきます。

楽天銀行-口座数

楽天銀行-預金残高

この2、3年の伸び方が凄いのは、グラフで見ると分かりますが、他の同規模の地銀とは全く違います。


ポイントもたまるし差別化が難しいと言われる銀行口座の中で、特徴をモロに出してます。

楽天エコシステム


これは楽天グループ経済圏で口座数を増やして、銀行口座と証券口座を連携すると金利が0.1%の普通預金金利の100倍になるし、特に楽天カードでのポイント還元率が1%だったりと、ネット通販をする人には魅力的です。

楽天銀行3つのビジネス1

楽天銀行3つのビジネス2


楽天銀行3つのビジネス3



収益の柱
楽天銀行-収益の柱1

楽天銀行-収益の柱2


<中長期ビジョン>

楽天銀行-中長期ビジョン1
楽天銀行-中長期ビジョン2


<23年3月期 決算>
楽天銀行-決算1

楽天銀行-決算2


楽天銀行-決算3


楽天-経常収益
楽天-当期純利益


◆主要財務数値
楽天-主要財務数値1
楽天-主要財務数値2


◆営業経費の状況
営業経費は前期比2.1%増となるも、業務粗利益の拡大により経費率は改善し45.8%に(前期比8.5ptsの改善)

楽天銀行-決算5



楽天銀行-決算6



楽天銀行-決算7

楽天銀行-決算8

コンビニ支払の利用件数が増えてるんですね。
楽天銀行-決算9


貸出金及び買入金銭債権詳細(単体)
・多様な貸出金、買入債権がバランス良く増加
・カードローンは、新型コロナウィルスにより個人の借入ニーズが減退したことに伴う残高減少傾向が2022年9月に底打ち。
楽天銀行-決算9-1

楽天銀行-決算9-2

好調なスタート/金利収支
ミドルリスクアセットの拡大が金利収支の成長をけん引

ミドルリスクアセット残高 *1(十億円、単体)

楽天銀行-決算9-3


楽天銀行-決算9-4
楽天銀行-決算9-5




◆楽天銀行のアプリ
1つのアプリで提供するサービス
楽天銀行-アプリ1

楽天銀行-アプリ2



楽天銀行のペタペタ画像貼ったら
住信SBIの画像貼ったり、ファンダを説明するのが面倒になったので、あとは勝手にしらべて下さい。

上記の解説は気が向いたら追記しておきます。


あと、より高金利なのは、auじぶん銀行の0.2%で、預金伸び率の伸びはネット6行の中でも一番高いです。
また Pontaポイントがたまります。

いずれのネット銀行の利用者の4割が30代以下です。
40代も含めると7割に達します。




BaaS業務提携

収益の柱は住宅ローンを中心とするデジタルバンク事業です。
それにBaaSが後押しします。


住信SBIの5月15日の決算では、銀行機能を事業会社に提供するBaaS事業の口座数が82万で3倍に増えて、経常で12億の黒字(前期17億赤字)で、

スマホ上で銀行サービスを提供するデジタルバンク事業の経常は12%増280億円で、貸出残高は6兆5000億円と22%増えてます。

楽天銀行をメインバンクとする企業は2022年時点で約1400社とネット銀で最多です。

JR東日本が予定する銀行サービスへのインフラ提供など、他業種に銀行機能を提供するBaaS(バンキング・アズ・ア・サービス)も手掛けますが、

住信SBIネット銀行だと
 高島屋
 ヤマダ電気
 日本航空
 第一生命
 など15社と提供してBaaS機能を提供していて

楽天銀行 は、
 JR東日本 
 第一生命
 などで

ただ、楽天銀行は自分でも楽天市場のようなインタスも持ってます。
ネット銀行の「新たな」収益源はBaaSって事になります。

住信SBI BaaS提携先
住信SBI-提携先


楽天銀行 BaaS提携先
楽天提携先-1

楽天提携先-2


これらのBaaS提供から、やがてその収益の貰える一部を(=銀行代理業という)収益として一部を利益を分け合う形となると、Win Win の形を作れていきます。



通信と金融 米国状況

楽天グループと、ソフトバンクグループは明確に得意不得意分野が違っていて、

楽天Gは、楽天銀行、楽天証券などのテック「金融」に強みを持っていて、一方で「通信」の携帯事業は新規参入であり弱い。
ソフトバンクGは、「通信」のソフトバンクが強いけども、「金融」はイマイチです。

「金融」に関しては、
ソフトバンクG傘下の
Zホールディングス(HD)(ヤフーとLINEを傘下に持つ)で、
子会社のPayPayの決済取扱高はPayPayの10兆円に対し、
楽天はカード取扱高のみでPayPayの1.8倍、グループ電子商取引(EC)取扱高は1.5倍です。

<ソフトバンクグループ相関図>
ソフトバンクグループ

そこで顧客の囲い込みの為に、PayPayは、スマートフォン決済はクレジットカード払いは、「PayPayカード」に限定すると発表しました。

完全な改悪なんですが、経済圏づくりで先行する楽天グループを追うためです。


米国では、アップルが4月から年4.15%という全米平均(0.3%台)の10倍を超える金利をアップルユーザー向けに開始しました。数日で口座数は20万を超えてます。

この金利はアメリカ国内だけなので、我々は使える訳じゃありません。

ただ、もっと高い金利を提供する米国ネット銀行も存在はします。
アップルはクレジットカードのアップルカードと一体化させて、買い物した人に預金サービスにキャッシュバックする仕組みを作りiPhone 上でまとめて提供してます。

この背景には、3月に米地銀シリコンバレーバンクなどの銀行破綻での預金流出が続いていたので、そのお金の置き場を提供してます。

米銀預金1~3月に66兆円減です。

高い金利の背景はアメリカの政策金利が5%を超えてますので、ベースの金利が高い運用先があるので、そこで資産を回しながら預金者にお金を戻すって事でしょう。

アップルは以前からフィンテックサービスには力を入れていて、
2014年には非接触の決済サービスのアップルペイを提供開始して、
2019年にはアップルカードを発行してます。
2023年3月には後払いサービスを始めてます。


アップルに裏方の金融サービスのBaaSを提供してるのは、米金融大手のゴールドマン・サックスです。

ゴールドマンは主力の投資銀行業務が低迷していて、消費者向け金融ビジネスも縮小しているので、起死回生としてアップルと連携してます。

このように大手銀行は顧客が支店に行って、黙っていて口座開設してくれる時代は完全に過ぎた事を認識していています。



金融とデジタル化

日本のメガバンクでも同様の発想で、

三菱UFJ銀行は、
BaaSの預金サービス dスマートバンクでNTTドコモと組み、共通ポイントの付与のサービスで付加価値を与えて、スマホ決済のd払いの連携を進めて、利用者は23年中に10万人規模に成長見通しです。

三井住友銀行は、
銀行預金、証券、デビット、クレジットなどの決済など色々なものができる1つのアプリで提供される
スーパーアプリ「オリーブ」を3月にスタートしました。
OLIVE


三井住友の口座を持ってる人はこの「オリーブ」は相当お得なので、使ってみると良いです。
これで支払額の5%を還元して人気が出てます。

このカードは凄いと言われていて、例えば、サイゼリヤに家族で行ってMAX15%還元と2桁は滅多に見ません。

楽天、Suica、PayPay 、が圧倒的に優勢だったのが、このように第四極が出たなと。
メガバンクのような大手資本だから参入ができたんでしょう。


今は、ATMに行かなくても、スマホ1つでほぼ済みます。
現金が必要でも、支店にATMが無くても、コンビニがあれば良いし、

BaaSというサービスがでて、よりデジタルで使えるようになれば、
金融機関も今までとは性格を変えていかないとならない。

支店の店舗に頼っていた地方銀行の中でもデジタル化の差別化をしようとしていて、
福岡フィナンシャルグループを中心に みんなの銀行 を作って、地方銀行のイメージを変えようとして、預金金利も割と高く取っていてどうやって地方の為に、お客を取り込めるかがポイントだし、

東京中心のきらぼし銀行が設立したデジタルバンクサービスのUI銀行も面白くて、システムを提供しているのは、デジタルの進んでいる韓国の銀行の新韓金融グループのクラウドシステムを採用してます。

超低コストでデジタルバンクを運営できるような裏側を提供しているので、日韓連合でやってます。

日本の金融機関は遅れてますが、今の金融機関はデジタル技術の戦いです。

JPモルガンが23年にテクノロジー投資で72億ドル(1兆円)を投資するのに対して、日本のメガバンクの中経では3年間で6000億円前後です。

図表



世界的な潮流を見ても、金融のデジタル化の波は今以上に今後も進んでいくと個人的に考えています。




相変わらず、一番最初に書こうと思ったネット銀行に寄り道しながタイピングしたので、長くなってしまった。。

せめて感想だけでもお寄せ下さい。

あと、くれぐれも、投資は自己責任で行いましょう!

では、では。

ちゃんちゃん。